学生コラム

文字で110番通報

警視庁は、12月1日から「警視庁110番サイト」の運用を開始した。これは、聴覚や言語に障害がある方を対象としたもので、電話をしなくてもスマートフォンで110番ができる専用アプリケーションである。

利用者はアプリを起動後、画面上の「通報」をタップし、「事件」「事故」のいずれかを選択すると、無料通話アプリ「LINE」のように通信指令本部の職員と連絡を取り合うことができる。さらに、現場で撮影した写真を送る機能もあるという。

現在約50人の方がダウンロードしている(12月2日調べ)が、このアプリケーションは東京都内で発生した事件・事故のみを対象としているため、全国区での運用を求める声が寄せられている。

聴覚や言語に障害がある方が、携帯電話から文字による110番通報ができることはとても画期的なことではないかと考えた。今までメールやファックスで通報できるシステムも運用されていたが、今回の専用アプリの導入はより迅速な対応が期待できるだろう。

しかし、電話での110番通報でもいたずら電話が多いため、電話よりも気軽な文字による110番通報は、よりいたずらが増えるのではないかと思う。通報にはデータ通信料金もかかるため、110番通報は本当に必要とされる時にのみ使われるべきである。

だが、健常者であっても、何らかの事件に巻き込まれて声を発せない場合もあるので、より発展させたサービスの提供も必要なのではないだろうか。