学生コラム

変わる、ジブン。変える、ヨノナカ。

これは「ブラストビート」というプログラムが掲げたメッセージである。「ブラストビート」とは2003年にアイルランドで始まった教育プログラムで、日本では2009年の夏から立ち上がった。

「音楽×起業×社会貢献」をテーマに、高校生、大学生などが「ミニ音楽会社」を立ち上げ、ライブの企画を挑戦し、リアルなビジネスを体験する。そして、その利益の25%以上を寄付することで社会に貢献する喜びも実感できる、そんな活動である。

東日本大震災から半年後の2011年9月、東京・渋谷のライブハウスで、女子高生6人がコンサートを開催。その3か月ほど前、チームを作って「ジェットコースター」という名前の模擬音楽会社を設立。「遊園地のようなライブを開こう」と、アーティストへの出演依頼やチケット販売、会場の飾り付けなどを手がけた。

本番は100人以上が集まり、成功を収めた。このチームは、被災した宮城県石巻市で中高生の居場所作りをしている団体に約7万円を届けたそうだ。現在、約20の高校・50の大学から300人以上がプログラムに参加し、首都圏各地に加えて、宮城、福島、石川、愛知、京都、大阪、沖縄で活動実績があるそうだ。

このプログラムのように、自分への利益が分かりやすくあれば、それっきりで終わるのではなく活動を続けられるはずだ。宮崎でも、このような形態でできる地域貢献の場が増えると、高校生、大学生が積極的に参加してくれるのではないか。